【今回のラインナップ】

 

✅ アルバセテ [劇的な後半AT2発で逆転勝利し降格圏から遠ざかる]

✅ UDラス・パルマス [日本人FW宮代が先制も自滅の逆転負けで自動昇格圏へ迫れず]

✅ デポルティボ・ラ・コルーニャ [アウェー勝利で自動昇格圏へ。怪我人続出も戦術変更でカバー]

✅ レアル・サラゴサ [中盤の要が出場停止で再編必至。来季に向けた補強も始動]

✅ ラシン・サンタンデール [破竹の4連勝で首位独走。得点王アンドレス・マルティンが牽引]

✅ アルメリア [手痛い敗戦で首位との勝ち点差が7に拡大]

✅ スポルティング・ヒホン [オテロが歴史的な3季連続二桁得点達成で大勝も、フェラーリが今季絶望の重傷か]

✅ CDカステリョン [3試合連続の厳しい結果で大スランプ。守備の脆弱性が課題]

✅ コルドバCF [ホームで敗れ泥沼の5連敗。クラブ首脳陣は冷静さを呼びかける]

✅ レアル・ソシエダB [アウェーでコルドバを沈める完封勝利]

✅ エルチェ [11試合未勝利で降格圏に沈む中、DFフォルトが復帰の最終段階へ]

✅ SDウエスカ [降格圏低迷で今季3人目の新監督オルトラを招聘]

✅ マラガCF [ホーム無敗を誇り13年ぶりの5ゴール大勝で歴史的シーズンを邁進]

✅ クルトゥラル・レオネサ [ホームで首位チームの勢いを止められず敗戦]

✅ レアル・オビエド [アルゼンチンのスタジアムでファンが歴史的繋がりを示す旗を掲揚]

 

■【アルバセテ】

ラス・パルマスをホームのカルロス・ベルモンテで迎え撃ち、後半アディショナルタイムの劇的な2ゴールで2-1の逆転勝利を収めた。この勝利で6試合ぶりの白星となり、降格圏から遠ざかる貴重な勝ち点3を獲得した。前半は相手の猛攻に苦しみ早々に先制を許したが、GKラウル・リソアインが1対1の決定的な大ピンチを二度も防ぎ、チームを救い続けた。後半から投入されたアントニオ・プエルタスが攻撃の頭脳となってリズムを掴み、カルロス・ネバやジョナタン・ゴメスらが無尽蔵のスタミナを見せて反撃に出た。95分、空中戦に強いペペ・サンチェスがミカ・マルモルのハンドを誘発してPKを獲得。これをジェフテ・ベタンコルが確実に沈めて同点とした。ジェフテは今週の不適切な発言でファンからブーイングを浴びていたが、このゴールで「黙れ」のジェスチャーを見せ、見事に汚名を返上した。さらに101分、サムエル・オベングが相手のクリアミスを見逃さず、ペナルティエリア内から左上隅へ突き刺すミサイルボレーを決めて試合をひっくり返した。ビクトル・バルベルデやアレックス・ルビオは相手センターバックに抑え込まれて苦戦したものの、途中出場のホセ・カルロス・ラソ(ロイオディスとの接触による右膝の負傷で30分後に交代)やフラン・ガメスらが攻撃を活性化させた。アルベルト・ゴンサレス監督の采配が的中し、ファンを熱狂させる逆転劇となった (via AS)。

 

■【UDラス・パルマス】

アルバセテにアウェーで1-2の逆転負けを喫し、自動昇格圏に勝ち点1差に迫る絶好のチャンスを逃した。7試合ぶりの黒星は、後半の「ケチな戦い方」による自滅と評されている。試合開始早々の6分、ショートコーナーから古巣対決で大歓声を浴びたマヌ・フステルがクロスを上げ、ファーサイドにいた日本人FW宮代大聖が合わせて先制に成功。宮代はこれで直近2試合で3ゴール目と絶好調ぶりをアピールした。前半は圧倒的なペースで試合を進め、ヘセ・ロドリゲスが何度も決定的な1対1を迎えたが全て外し、オフサイドでのゴール取り消しなどもあり追加点を奪えなかった。後半に入ると1点のリードを守る守備的な姿勢に入り、アディショナルタイムに悪夢が待っていた。95分にミカ・マルモルのハンドでPKを献上し同点にされると、101分には宮代大聖の不十分なクリアミスをオベングに拾われて逆転のボレーシュートを許してしまった。GKディンコ・ホルカスは数々の好セーブを見せたものの最後に力尽きた。ルイス・ガルシア・フェルナンデス監督は、アマトゥッチに代えてキリアン・ロドリゲスを、ジョナタン・ビエラに代えてアレ・ガルシアを先発起用するなど陣容をいじったが、勝ち点を持ち帰ることはできなかった (via SPORT) (via AS)。

また、エスタディオ・デ・グラン・カナリアの改修について、カビルド(グラン・カナリア島政府)と共同出資の初期合意に達した。総工費は構造上の問題による取り壊し増加のため、当初予定から膨らんで1億6000万ユーロとなる。クラブはこのうち37.5%にあたる6000万ユーロを負担する。2030年ワールドカップ開催基準を満たすため、収容人数を約45,000人に拡大し、会議場や商業施設などを併設する多目的スタジアムにする計画だ。公的施設であるため、今後のクラブの経営参画やスタジアム利用料(現在は年間約40万ユーロ)のあり方については、現在の協定を見直す交渉が行われる (via SPORT)。

 

■【デポルティボ・ラ・コルーニャ】

アウェーでのセウタ戦(アルフォンソ・ムルベ・スタジアム)に勝利し、自動昇格圏に浮上する大きな勝ち点を得た。ダビド・メジャとジェレマイというカンテラーノの強力な両ウイングを怪我で欠く緊急事態だったが、アントニオ・イダルゴ監督の戦術変更が機能した。冬の移籍市場開幕前にフェルナンド・ソリアーノSDがアンドラやビジャレアルでプレーしたアドリア・アルティミラを獲得したことが大きな実を結んでいる。オビエドも獲得を狙っていたアルティミラは、この試合で本来の右サイドバックから一列上がり、ウイングとしてプレー。3年半ぶりとなる強烈な決勝ゴールを決め、チームの救世主となった。シモ・ナバーロが右サイドバックや3バックの一角に入り、左サイドはクアグリアタが単独でカバーする変則的な布陣でセウタの猛攻を凌いだ。負傷者の状況は深刻で、ダビド・メジャは当初の2〜3週間の見立てよりも長引く可能性が高く、マドリードでマヌエル・レジェス医師のセカンドオピニオンを受ける予定で、手術の可能性も浮上している。ジェレマイも2週間実戦から遠ざかっており、次節のホーム・サラゴサ戦での復帰を目指している (via SPORT)。

スタジアム問題についても進展がある。2030年ワールドカップの開催候補地から外れたものの、リアソール・スポーツシティとスタジアムの改修プロジェクトは継続される。1億ユーロ規模の改修にはならないが、市議会、フアン・カルロス・エスコテット会長、県議会、さらにガリシア州政府も資金援助を検討しており、段階的に改修を進める。クラブは現在の2049年までのスタジアム使用協定を2064年までの40年契約に延長することを求めている (via SPORT)。

なお、次節対戦するサラゴサとは、2011年のレバンテ対サラゴサ戦での八百長疑惑によりデポルティボが降格したという因縁があり、最近でもビジターチケットの配分を巡って声明を出し合うなど、両クラブの激しい対立関係は続いている (via SPORT)。

 

■【レアル・サラゴサ】

中盤の構成に深刻な問題を抱え、昇格争いに向けた安定感を欠いている。ダビド・ナバーロ監督は次節のデポルティボ・ラ・コルーニャ戦(リアソール)に向けて、直近8試合で8度目となる中盤の組み合わせ変更を余儀なくされる。前節のアルメリア戦でケイディ・バレが抗議により累積5枚目のイエローカードを受け、次節出場停止となった。負傷者も続出しており、ルーカス・テレール(リザーブチームのウテボ戦での退場により出場停止)、グティ(膝の負傷)、タチ(外側半月板負傷)、トニ・モヤ(脛の負傷)、そして構想外となっているポール・アクオクが起用できない。サイドゥは膝の骨浮腫から回復しつつあるが、デポルティボ戦ではキャプテンのフランチョ、マウリ・メンサー、サイドゥの3人が中盤の候補となっている (via SPORT)。

一方、ラロ・アランテギ新スポーツディレクターはすでに来季に向けたチーム作りに動いている。最初のターゲットとして、現在ナスティック・デ・タラゴナで11ゴールを挙げている23歳のFWジャウメ・ハルディの獲得が迫っている。バルセロナBやレアル・マドリード・カスティージャの出身で、冬の移籍市場ではポルトガル2部への移籍も噂された実力者である (via Mundo Deportivo)。

 

■【ラシン・サンタンデール】

アウェーでクルトゥラル・レオネサを破り、破竹の4連勝(ブルゴス、カステリョン、コルドバ、クルトゥラル・レオネサ戦)を飾った。2位アルメリアが敗れたため、自動昇格圏の2位デポルティボおよびアルメリアとの勝ち点差を一気に7に広げ、首位を独走している。デポルティボとは直接対決の成績でも上回っている。今季は20節連続で首位の座を守り、リーグ最多の62ゴールを記録している。得点王(ピチーチ)争いトップのアンドレス・マルティンが攻撃を牽引し、手術から復帰したホセ・アルベルト監督が盤石の指揮を執っている。圧倒的な強さを見せているが、監督は「勝ち点59で昇格したチームは知らない。まだまだ先は長い」と決して慢心せず、悲願の1部復帰へ向けて手綱を締めている (via MARCA)。

 

■【アルメリア】

レアル・サラゴサに痛恨の敗戦を喫し、首位を走るラシン・サンタンデールとの勝ち点差が7に広がった。自動昇格圏を争うデポルティボとも熾烈なポイント争いを繰り広げており、この取りこぼしは昇格レースにおいて大きな痛手となっている (via MARCA)。

 

■【スポルティング・ヒホン】

ホームのエル・モリノンでカステリョンに4-1で大勝し、昇格プレーオフ争いに向けて大きな弾みをつけた。コロンビア人FWフアン・オテロが2ゴールを挙げ、リーグ戦10ゴールに到達。スポルティングの選手として、クラブ最大のレジェンドであるエンリケ・カストロ・"キニ"(1980年に退団するまで8季連続達成)以来となる、3シーズン連続の二桁得点(10ゴール、12ゴール、10ゴール)という歴史的偉業を成し遂げた。オテロは10アシストも記録し、空中戦勝利数も90回を数えるなど、ボルハ・ヒメネス監督の戦術に不可欠な存在となっている。クラブとは2027年までの契約を結んでおり、条件次第で2028年までの延長オプションも付帯している (via SPORT)。

しかし、冬にベルギーのシント=トロイデンから期限付き移籍で加入したウルグアイ人FWアンドレス・フェラーリの負傷という大きな代償も払った。後半開始早々に反撃の狼煙となる同点ゴール(移籍後2点目)を決めた直後、そのプレーで相手GKマティスと交錯。担架で運び出され、病院で夜を明かした。左足の腓骨を負傷した疑いがあり、もし確認されれば今季絶望となる可能性が高い (via MARCA)。

次節はアウェーでラス・パルマスと対戦する。セサル・ヘラベルトが出場停止明けで先発復帰する見込みで、負傷していたナチョ・マルティンもメンバー入りの可能性がある。一方でアンドレス・クエンカの復帰には少なくともあと1週間かかる (via SPORT)。

 

■【CDカステリョン】

スポルティング・ヒホンに1-4で大敗し、これで3試合連続で厳しい結果となり大スランプに陥っている。降格圏が近づく中、守備の脆弱性が深刻な問題となっており、若い選手へのプレッシャーを軽減する必要性が指摘されている (via SPORT)。

 

■【コルドバCF】

ホームのエル・アルカンヘルでレアル・ソシエダBに0-2で敗れ、泥沼の5連敗を喫した。降格の危機が迫る中、イバン・アニア監督のチームに対する疑念が深まり、ファンのフラストレーションが高まっている。アントニオ・フェルナンデス・モンテルビオCEOはイベントに出席した際、「我々は落ち着いている。期待が大きかったからこそこういうことも起こるが、今は冷静さのメッセージを送らなければならない」と呼びかけた。また、オーナーであるバーレーン資本は、中東の地政学的な紛争状況(バーレーン領内での攻撃等)により懸念を抱いていることも明かされた。このイベントにはフアニートSDやイバン・アニア監督、キャプテンのカルロス・アルバランも出席し、サッカーの価値について語り合った (via SPORT)。

 

■【レアル・ソシエダB】

アウェーでコルドバCFと対戦し、2-0で完勝を収めた。相手を5連敗の泥沼に沈めるとともに、自身は貴重な勝ち点を積み上げている (via SPORT)。

 

■【エルチェ】

深刻な成績不振に陥っており、2026年に入ってから未勝利(4分8敗)、実に11試合勝利なしで降格圏に沈んでいる。最後に勝ったのは昨年12月21日のラージョ・バジェカーノ戦だ。この絶望的な状況を打破するため、エデル・サラビア監督にとって朗報が舞い込んだ。バルセロナから期限付き移籍中のDFエクトル・フォルトが、リハビリの最終段階を行うためエルチェに戻ってきた。フォルトは最後に勝利した12月の試合でゴールを決めた際、相手のメンディによる反則まがいのプレーで左肩を脱臼し手術を受けていた。冬の移籍市場で右サイドバックのアルバロ・ヌニェスをセルタに放出し、テテ・モレンテやブバ・サンガレらで穴を埋めようとしているが機能しておらず、フォルトの復帰が待望されている。約1ヶ月後の復帰を目指しており、第31節のバレンシア戦、あるいはその次のオビエド戦でのピッチ帰還が有力視されている (via SPORT) (via Mundo Deportivo)。

 

■【SDウエスカ】

降格圏に低迷する中、起爆剤として監督交代の劇薬に踏み切った。ジョン・ペレス・ボロおよびセルジ・ギジョを解任し、経験豊富なホセ・ルイス・オルトラを新監督に招聘した。フランシスコ・ブラスコをアシスタントコーチに据え、今季3人目の指揮官としてシーズン終了までの契約を結んだ。オルトラ監督は、直近のアウェーでのマラガ戦で1-5の大敗を喫したチームの立て直しを託された。このマラガ戦ではシエルバのPKで先制したものの、その後完全に守備が崩壊した。金曜日のホームでのアルメリア戦がオルトラ新監督の初陣となる (via MARCA) (via SPORT)。

 

■【マラガCF】

ホームのラ・ロサレダでウエスカに5-1で歴史的な大勝を収めた。フアンフラン・フネス監督の指揮下、ホーム最強のチームとして昇格争いへ向けて快進撃を続けている。ウエスカのシエルバにPKで先制される苦しい展開だったが、ラルビアが同点にすると、アドリアン・ニーニョのPKで勝ち越し、古巣対決となったホアキン・ムニョスが追加点。さらにアディショナルタイムにチュペが2ゴールを叩き込み、相手の息の根を完全に止めた。ラ・ロサレダで5ゴールを記録したのは、2013/14シーズンのベルント・シュスター監督時代(ラージョ戦5-0)以来約13年ぶりであり、クラブ史上でも6回しかない記録である。マラガ出身選手やアカデミー出身のカンテラーノ達が躍動し、記録的なシーズンを力強く邁進している (via SPORT)。

 

■【クルトゥラル・レオネサ】

首位を独走するラシン・サンタンデールをホームのレオンに迎えたが、相手の圧倒的な攻撃力を前に勢いを止められず敗北を喫した (via MARCA)。

 

■【レアル・オビエド】

チームの直接的な試合情報ではないが、アルゼンチンのブエノスアイレスでオビエドの熱狂的なファンが歴史的な行動を起こした。オビエドファンのフェルナンド・デル・カンポが、サン・ロレンソのペドロ・ビデガイン・スタジアムのピッチに降り立ち、オビエドの旗を大々的に掲げた。サン・ロレンソのスタジアムのピッチにサン・ロレンソ以外のエンブレムが飾られたのはこれが初めてだと言われている。サン・ロレンソとオビエドは、1930年代にイシドロ・ランガラというアストゥリアス出身の伝説的なストライカーが両クラブでプレーしたという強固な歴史的繋がりがある (via SPORT)。

 

【本日の総括】

ラシン・サンタンデールが圧倒的な攻撃力で首位を独走し、昇格レースの頭一つ抜け出している。それを追うデポルティボとアルメリアは明暗が分かれ、デポルティボは負傷者続出の危機を乗り越えて自動昇格圏へ浮上したが、アルメリアはサラゴサに敗れて後退した。日本人FW宮代大聖が絶好調のラス・パルマスは、土壇場での失態により昇格圏へ肉薄するチャンスを逃している。下位に目を向けると、エルチェやウエスカ、コルドバ、カステリョンといったチームが極度の不振にあえいでおり、ウエスカは監督交代という劇薬を投下して残留への道を探っている。シーズン終盤に向けて、上位の昇格争いと下位の生き残り懸けたサバイバルがさらに激化していくことは間違いない。