【今回のラインナップ】
✅ レアル・オビエド 残留に向けた大一番と、勝利の守り神の復帰
✅ デポルティーボ・ラ・コルーニャ 攻撃の核の今季絶望と、得点王の復帰間近
✅ レアル・バリャドリード 驚異的な勝負強さを誇る「ゾナ・ラタシーニ」
✅ UDラス・パルマス 昇格争いへの痛恨の逆転負けと、不屈の男の完全復活
✅ レアル・サラゴサ トップチームを救う19歳の新星と感動のドラマ
✅ CDカステリョン 昇格プレーオフ圏内キープと若きアフリカ人SBの獲得
■【レアル・オビエド】
ギジェルモ・アルマダ監督の就任以降、レアル・オビエドはポジティブな変化を見せている。特にアルベルト・レイナは新体制下で絶大な信頼を勝ち取り、2月の最優秀選手(マオウ賞)を受賞した。「ピッチに立つのが楽しい」と語るレイナは、バレンシア戦(1-0)での勝利がネガティブな流れを断ち切る重要な結果だったと強調。VARにより取り消された自身の幻のゴールについては「安心感を与える美しいゴールだっただけに残念だが、判定には従う」と語り、次節シウダ・デ・バレンシアでのレバンテ戦を「絶対に落とせない最後の弾丸(大一番)」と位置づけ、残留に向けた強い覚悟を示している。(via AS) (via SPORT) (via Mundo Deportivo)
バレンシア戦の勝利の裏には、ダビド・コスタスの劇的な復帰と決勝ゴールがあった。このセンターバックはチームにとって単なる守備の要ではなく、「勝利の守り神」と化している。今季彼がスタメン出場した18試合でチームは4勝7分7敗(勝ち点19、1試合平均1.06、クリーンシート7回)を記録する一方、彼が不在の10試合では0勝2分8敗(勝ち点2、1試合平均0.20、クリーンシート0回)と一度も勝利がない。度重なる筋肉系のトラブルでチームを離脱していたが、彼がピッチに立つことで守備の安定と統率がもたらされており、1部残留に向けた最大のキーマンとなっている。(via SPORT)
ピッチ上での残留争いが続く一方で、フロントはすでに来季を見据えた補強に動いている。セウタとの契約が6月30日で満了するモロッコユース代表MF、ユネス・ラシャブのフリートランスファーでの獲得を画策。190cmに迫る長身を誇り、守備のタスクだけでなくビルドアップにも定評がある「トドカンピスタ(万能型MF)」として、チームの中盤にフィジカルと安定感をもたらす存在としてリストアップされている。(via Estadio Deportivo)
■【デポルティーボ・ラ・コルーニャ】
デポルティーボに激震が走っている。攻撃の要として今季29試合(1723分)に出場し、5ゴール1アシストを記録してチーム第3位のスコアラーとなっていたダビド・メジャが、グラナダ戦で負傷交代。マドリードのオリンピア医療センターでのマヌエル・レジェス医師の診察の結果、左膝の外側側副靱帯損傷と診断され、水曜日に手術を受けることが決定した。全治には4〜5ヶ月を要する見込みで、事実上の今季絶望となっている。(via AS)
メジャの長期離脱という悲報の一方で、チームには朗報も舞い込んでいる。恥骨炎で戦列を離れていたチーム得点王(今季10ゴール)のジェレマイ・エルナンデスが、アベゴンドでの全体練習に部分合流を果たした。ウォーミングアップやシュート練習をこなし、順調な回復ぶりをアピール。次節リアソールでのレアル・サラゴサ戦での復帰に大きく近づいており、アントニオ・イダルゴ監督にとっても攻撃陣の再編に向けた強力な後押しとなる。一方、守備陣ではミゲル・ロウレイロが前節で右足首の捻挫を負い、サラゴサ戦の欠場が濃厚となっている。(via Estadio Deportivo)
■【レアル・バリャドリード】
終盤の劇的なゴールで試合を決める時間帯は、かつてイタリアで「ゾナ・チェザリーニ」と呼ばれたが、現在のレアル・バリャドリードにおいては完全に「ゾナ・ラタシーニ(ラタサの時間)」となっている。ラタサは驚異的な勝負強さを発揮し、アルメリア戦(3-1)での92分のPKによる得点に加え、マラガ戦(3-3)、レガネス戦(3-2)でも同じく92分にヘディングで貴重なゴールを叩き込んでいる。今季記録した5ゴールのうち、この土壇場での得点がチームに勝ち点4をもたらしており、降格の危機からチームを遠ざける決定的な役割を果たしている。(via AS)
■【UDラス・パルマス】
昇格争いにおいて、UDラス・パルマスは痛恨の勝ち点の取りこぼしを続けている。アウェイのカルロス・ベルモンテで行われたアルバセテ戦では、1-0のリードを守り切ろうとしたルイス・ガルシア・フェルナンデス監督の采配が完全に裏目に出た。疲労したアレ・ガルシアを下げ、さらにビティに代えてペジーニョを右サイドバックに配置する急造の守備陣を組んだ結果、怒涛の反撃を浴びることに。結果として95分にジェフテのPK、101分にオベングのボレーを被弾し、1-2の逆転負けを喫した。カステリョン戦(94分失点)、セウタ戦(89分失点)と合わせ、90分以降の失点だけで計5ポイントを失っている。現在勝ち点48で6位につけており、首位ラシン・サンタンデールとは11ポイント差、自動昇格圏からは4ポイント差。次節ホームでのスポルティング・ヒホン戦は絶対に落とせない一戦となる。(via SPORT)
暗いニュースが続く中、明るい希望の光もある。ガン(ホジキンリンパ腫)を克服してピッチに帰ってきた「背番号20」のキリアン・ロドリゲスが、アルバセテ戦でサプライズスタメン出場。エンツォ・ロイオディツェとともにクリエイティブな中盤を形成し、今季最高とも言える63分間のパフォーマンスを披露した。2023年の昇格時にもガンの闘病から復帰してチームを牽引した不屈の男は、2028年までの契約を結んでおり、再びチームを1部昇格へと導くためのオーケストラの指揮者として定位置を取り戻しつつある。(via SPORT)
■【レアル・サラゴサ】
毎シーズンのように下部組織出身の若手がチームを救う伝統が根付くレアル・サラゴサにおいて、今季はその重責を19歳のウゴ・ピニージャが担っている。母親を亡くすという壮絶な悲劇に見舞われた直後にもかかわらず、カディス戦でスタメンデビューを飾り、「人生は勇者のためのもの」という名言を残してピッチに立ち続けた。ダビド・ナバロ暫定監督のもとで2試合連続でスタメン起用され、アルメリア戦での勝利に大きく貢献。試合後にはキャプテンのフランチョ・セラーノに促されて前に出て、イベルカハ・スタジアムのファンから「Illa, illa, illa, Pinilla maravilla」という万雷のチャントと拍手を浴び、涙ながらに感謝を伝えた。彼のパーソナリティと生き様は、チームの士気を高め、残留に向けた大きな希望の象徴となっている。(via SPORT)
■【CDカステリョン】
トップチームは1部昇格プレーオフ圏内を維持しているものの、直近の数試合で勝ち点を落とし、厳しい局面を迎えている。この状況について、ボブ・ブルガリス会長とパブロ・エルナンデス監督は2月の時点で「困難な時期は必ず来るからこそ、そのプレッシャーを受け入れ、団結しよう」とファンに警告していた。その予言通りに訪れた試練の時を乗り越えるべく、月曜日に行われるクルトゥラル・レオネサ戦で悪い流れを断ち切ることが求められている。(via SPORT)
また、クラブは将来に向けた投資も怠っていない。セグンダ・フェデラシオン(4部)に所属するBチームの補強として、アフリカの若き才能を発掘するエージェンシーを通じ、コートジボワールのASエスポワール・ダゾペから19歳の有望株、コナン・ギ・セルジュを獲得。主にウイングバックやサイドバックを主戦場とする彼は、すでにカステリョンに到着し、トップチームのホームスタジアムであるスカイファイ・カスタリアを見学するなど、スペインでの新たな挑戦に高いモチベーションを見せている。(via SPORT)
【本日の総括】
降格圏や中位から抜け出そうとあがくレアル・オビエドやレアル・バリャドリードが、土壇場での勝負強さ(ラタサの劇的弾やコスタスの復帰)で貴重な勝ち点を拾い上げる一方、上位を争うUDラス・パルマスやCDカステリョンは終盤の失点や不調により足踏みを余儀なくされている。特にラス・パルマスは90分以降の失点癖が致命傷となり、首位ラシン・サンタンデールとの勝ち点差が11にまで広がった。デポルティーボはメジャの今季絶望と得点王ジェレマイの復帰が交錯し、レアル・サラゴサはカンテラの新星がチームに強烈なメンタルをもたらしている。シーズン終盤に向けて、各チームの精神力、若手の台頭、そして選手層の厚さが昇格・降格の明暗を大きく分けるフェーズに突入している。
