【今回のラインナップ】

 

✅ マンチェスター・シティ戦 結果と総括

✅ ヴィニシウスの躍動と挑発的パフォーマンス

✅ クルトワの負傷とGK事情、ルニンの活躍

✅ スタジアムでの乱闘騒ぎと選手間の衝突

✅ エムバペの復帰と若手カンテラーノの躍動

✅ 判定を巡る論争とVARの介入

✅ アルベロア監督の采配と評価

✅ 準々決勝の展望と累積警告の状況

✅ 夏の移籍市場に向けた放出候補と補強の噂

✅ ペレス会長の動向とドキュメンタリーの一幕

✅ リーベル・プレートの若手スビアブレへの関心

 

■【マンチェスター・シティ戦 結果と総括】

エティハド・スタジアムで行われたUEFAチャンピオンズリーグ決勝トーナメント1回戦の第2戦は、レアル・マドリードがマンチェスター・シティを1-2で撃破した。第1戦の3-0(フェデ・バルベルデのハットトリック)と合わせ、合計スコア4-0で準々決勝進出を決定づけた。先発メンバーは、クルトワ、トレント・アレクサンダー=アーノルド、ルディガー、フイセン、フラン・ガルシア、フェデ・バルベルデ、ティアゴ・ピタルチ、チュアメニ、アルダ・ギュレル、ブラヒム・ディアス、ヴィニシウス。負傷のメンディに代わりフラン・ガルシアが起用され、カレラスはベンチスタート。試合は序盤から20本以上のシュートを浴びるシティの猛攻を受けたが、前半20分にベルナルド・シウバのハンドによりPKを獲得し、相手は一発退場。これをヴィニシウスが沈めて先制した。41分にハーランドに同点ゴールを許したものの、数的優位を保ったマドリードは終盤の93分にチュアメニのクロスからヴィニシウスが勝ち越しゴールを奪い、ペップ・グアルディオラ率いるシティに引導を渡した。交代枠では46分にルニン、69分にエムバペ、74分にマヌエル・アンヘルとカマヴィンガ、83分にカルバハルが投入されている。 (via Mundo Deportivo)

 

■【ヴィニシウスの躍動と挑発的パフォーマンス】

ヴィニシウスは2ゴールを挙げる大車輪の活躍を見せたが、そのパフォーマンス以上にスタジアムでの振る舞いが注目を集めた。エティハドのスタンドには「Stop Crying your heart out(もう泣くのはやめろ)」という横断幕とともに、ロドリがバロンドールにキスをする写真が掲げられ、マドリードの授賞式ボイコットに対する皮肉が込められていた(シティのファングループ『We Are 1894』は、これはペレス会長に向けたものだと主張している)。これに対し、ヴィニシウスは第1戦でドンナルンマに止められたPKを同じ左コースに蹴り込んで見事成功させると、シティファンに向かって「黙れ」というジェスチャーを披露。さらにコーナーフラッグ(シティのエンブレム)の上に座り込んでポーズを決め、最後には両手で目をこする「泣き真似」ジェスチャーでスタンドの挑発に強烈なしっぺ返しを行った。ヴィニシウスは『相手ファンがいろいろしてくると、素晴らしい試合をするためのさらなる力が湧いてくる。ここではそれができた。彼らは僕らの歴史、僕らがこの大会で何を成し遂げてきたかを知っている。ここに来るのは5回目で、いつもとても寒いが、僕らはこの方針を続けなければならない』と語っている。 (via MARCA)

 

■【クルトワの負傷とGK事情、ルニンの活躍】

前半にチェルキやロドリ、ハーランドの決定的なシュートを神がかり的な反射神経で防いでいたクルトワだったが、ハーフタイムにルイス・ジョピスGKコーチと話し合った末、ルニンと交代した。右足内転筋の過負荷(筋肉系のトラブル)によるもので、予防措置ではあるものの、日曜日に控えるアトレティコ・マドリードとのダービーマッチは欠場が濃厚となっている。代わって入ったルニンは、交代直後にハーランドの至近距離からのシュートやアイト・ヌーリの強烈なシュートを立て続けにセーブし、2024年の準々決勝に続くエティハドでの英雄的な活躍を見せた。なお、この試合ではカスティージャのGKフラン・ゴンサレスやマリオ・リバスが招集外でスタンドに回ったため、ベンチに控えGKが一人もいないという異例の状況だった。 (via AS)

 

■【スタジアムでの乱闘騒ぎと選手間の衝突】

後半アディショナルタイム(+3分)、ピッチ上では緊張が爆発し大乱闘に発展した。ボールがラインを割ったと笛が鳴った後もプレーを続けたアルダ・ギュレルに対し、苛立ったルベン・ディアスが遅れて悪質なタックルを見舞ったのが発端となった。これに激怒したブラヒム・ディアスがロドリと口論になり、そのままルベン・ディアスへ向かっていった。さらにブラヒムはフサノフから強烈な肘打ちを食らって倒れ込み、フサノフにはイエローカードが提示された。この混乱の最中、シティのGKドンナルンマがブラヒムを突き飛ばす場面もあり、クレマン・トゥルパン主審は試合を強制終了させて選手たちをロッカールームへ促した。試合後、ハーランドがギュレルをなだめる一方で、激昂したドンナルンマがルディガーに向かって怒鳴り散らしたが、ルディガーは笑みを浮かべながらトンネルへと消えていくという異様な光景が繰り広げられた。ルディガーはハーフタイムにもトンネルでドンナルンマと激しくやり合っていた。 (via MARCA)

 

■【エムバペの復帰と若手カンテラーノの躍動】

2月21日のオサスナ戦で左膝の捻挫を負って以来、約1ヶ月ぶりの実戦復帰となったキリアン・エムバペは、69分にブラヒムと代わってピッチに立った。練習中から膝を気にする素振りを見せ、サンティ・カニサレスらから「エムバペをスタメンで起用することはできない。最初の60分は非常にハイペースになる。彼がするのは走って、走って、走って、肉体的に自分を破壊することだ...もしかしたらその怪我も破壊してしまうかもしれない」と先発起用への懸念の声も上がっていたが、アルベロア監督はベンチスタートを選択。投入直後にはファーサイドからのボールをダイレクトボレーで合わせ、あわやスーパーゴールという場面を作った。しかし、試合のリズムに乗り切れず、相手のフリーキックを妨害するという幼稚なイエローカードを受けてしまった。一方で、ティアゴ・ピタルチは5試合連続のスタメン出場で中盤に落ち着きをもたらし、74分から出場したマヌエル・アンヘルも最高峰の舞台で堂々たるプレーを披露。フイセンも落ち着きを与えて空中戦で強さを見せ、カンテラーノたちが確かな実力を証明している。 (via SPORT)

 

■【判定を巡る論争とVARの介入】

この試合の判定は、バルセロナ寄りのメディアやファンから激しい批判を浴びている。Jota Jordiらは、前半にフラン・ガルシアがペナルティエリア内でチェルキの踵を蹴った場面や、ハーランドのシュートを腕でブロックした場面がPKにならなかったと不満を露わにした。特にハンド疑惑については「Archivo VAR」も『太ももに当たったリバウンドであっても腕が空間を広げておりPKであるべき。スペイン人SBは左腕を伸ばし、エリア内でハーランドの延長を止めた』と指摘している。さらに、ベルナルド・シウバが腕でヴィニシウスのシュートを防いだ退場&PKのシーンでは、副審がヴィニシウスのオフサイドを上げていたにもかかわらず、VARのSAOT(半自動オフサイドテクノロジー)の介入でオフサイドが取り消され、ハンドの判定が下されたことに対する不信感がSNSで渦巻いている。一方で、後半にはアイト・ヌーリがペナルティエリア内でエムバペのユニフォームを引っ張り倒したプレーがPKと判定されないなど、双方にとって判定が議論の的となった。 (via SPORT)

 

■【アルベロア監督の采配と評価】

アセンシオ、ミリトン、ロドリゴ、セバージョス、メンディといった主力を怪我で欠く野戦病院状態の中で、アルベロア監督の評価はうなぎのぼりだ。劣勢が予想された中、引いて守りながらカウンターを狙うプランが見事にハマり、グアルディオラの戦術を完全に無力化した。アルベロア監督は試合前の会見で『まるで15年指揮してきて、あと15年残っているかのようにチームを指導している。試合の難しさは十分に承知しているし、試合に勝ちたいのであれば、第1戦よりもさらに高いレベルを出さなければならない。謙虚さと野心を持たなければならない』と語っていた。カスティージャの教え子たちを重用し、個人の能力に依存せず、組織的で競争力のあるブロックを構築した手腕は高く評価されており、「緊急時の代役以上の存在」として見直され始めている。 (via MARCA)

 

■【準々決勝の展望と累積警告の状況】

見事にベスト8進出を決めたレアル・マドリードの準々決勝の相手は、アタランタを2戦合計で1-6と粉砕したバイエルン・ミュンヘンとなる。第1戦は4月7日に、第2戦は4月14日に行われる予定となっている。ただし、懸念材料もある。ヴィニシウス、チュアメニ、フイセン、カレラスの4選手がイエローカード累積による出場停止のリーチがかかっており、次の試合で警告を受ければ第2戦に出場できなくなる。特にエムバペが今回不要なカードをもらったことで出場停止の瀬戸際に立たされており、今後のカードマネジメントが重要となる。 (via MARCA)

 

■【夏の移籍市場に向けた放出候補と補強の噂】

クラブはすでに来夏に向けた大規模なスカッド刷新を計画しており、6人の選手が放出リストに名を連ねているという衝撃の情報が飛び出した。最も驚きなのは23歳のエドゥアルド・カマヴィンガで、フロレンティーノ・ペレス会長は最低でも5000万ユーロのオファーがあれば放出を容認するという。さらに、重鎮である34歳のダニ・カルバハルは契約満了でセルヒオ・ラモスやクロースのようにひっそりと退団する見込み。33歳のダビド・アラバやアントニオ・ルディガーも契約延長は行われず、ルディガーにはイングランド行きの可能性がある。左サイドバックのフェルラン・メンディ(30歳)とフラン・ガルシア(26歳)については、どちらか一方、あるいは両方がチームを去る可能性がある。これらの退団に備え、クラブはドルトムントのニコ・シュロッターベックをセンターバックの候補に、そしてマンチェスター・シティのロドリを中盤のメインターゲットに据えている。 (via Mundo Deportivo)

 

■【ペレス会長の動向とドキュメンタリーの一幕】

フロレンティーノ・ペレス会長は試合当日の朝にマンチェスター入りし、選手たちが滞在する「The Lowry」ホテルを訪問して激励を行った後、エティハド・スタジアムのTunnel Club Suiteで両クラブの役員昼食会に出席した。また、クラブの公式テレビで放送された15回目のチャンピオンズリーグ制覇の軌跡を追うドキュメンタリー番組『En el corazón de la 15』のワンシーンが話題を呼んでいる。ロンドンへ向かう飛行機に搭乗する際、ペレス会長が選手一人ひとりに声をかける中で、機長に対して『君はアトレティコファンだと聞いたよ...』と茶目っ気たっぷりに語りかける場面が拡散され、ファンを楽しませている。エムバペはマンチェスター到着時、3000ユーロ以上の高級バッグに隠されたメッセージをつけてホテルに入ったことも話題となった。 (via MARCA)

 

■【リーベル・プレートの若手スビアブレへの関心】

レアル・マドリードは、アルゼンチンの名門リーベル・プレートに所属する19歳の有望なウインガー、イアン・スビアブレの動向を注視している。今年に入ってトップチームで11試合に出場し1ゴール2アシストを記録している彼は、ヨーロッパのビッグクラブのリストに名を連ねており、バルセロナも関心を寄せている。トルコのトラブゾンスポルが1000万ユーロのオファーを出したがリーベルのステファノ・ディ・カルロ会長が拒否し、クラウディオ・カニーヒアも『クラブ間での電話があったことは今日知った。彼がこの数ヶ月とどまるのは良いことだと思う。彼はまだ1部リーグで始めたばかりで、プレーして出場時間を積み重ね、自分を確立しなければならない。アイデアとしては、もう少し残って、その後半年後にどうなるかを見ることだ。彼は19歳の少年で、すでに資質を示しているが、まだ肉体的に成長し、経験を積み続ける必要がある。ヨーロッパのチームはすでに彼をリストに載せている。スビアブレはいくつかの重要なクラブのリストに載っていたし、今も載っている。彼らは長い間彼を追いかけている』と発言した。マスタントゥオーノの移籍交渉を通じてリーベルと良好な関係を築いているレアル・マドリードは、スビアブレの獲得レースでも優位に立つ可能性がある。彼の契約は2028年12月までで、契約解除金は1億ユーロに設定されているが、本人は『僕はここにとても集中している。リーベルにはまだ多くの時間が残されている』と残留を強調している。 (via SPORT)

 

【本日の総括】

エティハドでの死闘を制し、合計4-0でシティを撃破して準々決勝バイエルン戦への切符を手にしたレアル・マドリード。クルトワの負傷やエムバペのコンディション、カード累積など懸念はあるものの、アルベロア監督の采配とカンテラーノの躍動、そしてヴィニシウスの圧倒的な勝負強さが光りました。ピッチ内外で論争とドラマが渦巻く中、夏の大型刷新の噂も飛び出し、クラブは次なるステージへと歩みを進めています。